2月 21, 2021 オンライン・リーテイラー 流通業 0

Amazonは、地球で一番顧客を大切にするため、「Customer Obsession」が同社の信条となっている。日本の子会社では「お客様を起点に考え行動し、何よりもお客様を中心に考えることに拘ります。」と説明している。また、同社の年次レポートでは、CEOのジェフ・ベイゾスが1997年に初めて作成されたレポートを引用し、「デイ1」の精神は爆発的な成長を遂げた今でも変わっていないと述べている。レポートの骨子となる、証券取引委員会(SEC)に提出する年次報告書(10K)も、数字以外はこれまであまり変更されなかったが、2020年度の報告書で変更された部分がある。「Employees:従業員」の部分が「Human Capital:人的資本」に変更され、革新、包含とディバーシティー(多様性)、安全、エンゲージメントに投資して雇用、そして最高の人材を開発すると謳っている。給与、キャリア・チョイスによる奨学金、テクニカル・アカデミー、メンター・シップなど様々なサポートの内容が挙げられ、2020年には115億ドル以上をCOVID-19関連の安全対策に費やしたとも書かれている。社員総数が129.8万人となったAmazonは、顧客とともに社員が最も大切であると宣言しているのである。ギークワイア

最近、パンデミック関連で、小売業で働く現場社員に対する特別給与支払いを求める地方自治体が増えており、Amazon本社のあるシアトルもその1都市である。また、フルフィルメント・センターでは労働組合結成の動きが活発化しており、「デイ1」の信条だけでは不十分となったのだろう。今年度ベイゾスは経営の現場からは退くと表明しており、環境問題、人権問題、慈善活動などにもフォーカスし始めている。「デイ2」への移行は企業の衰退の一歩と考えているベイゾスだが、「デイ1+α」が必要になったのかも知れない。