「JCペニー」のホリデー・マーケティング

JCペニーが、女性へのプレゼントを考えている男性に対してのメッセージを出している。広告会社のサッチ&サッチが制作したウェブサイトで、ユーモアに富んで良くできている。内容は妻に掃除機をプレゼントした夫が、「ドッグハウス」に送られ、そこで他の男性達と知り合って、いかに男性のプレゼントに対する考えに思慮がないかを思い知らされるという筋の、同社の宝飾の販促である。インターネット上のフェースブックを使ったインターアクティビティーも用意されている。最近セフォラの化粧品売場の導入や宝飾売場のアップグレードなど、アップスケールされた同社のポジショニングに合ったマーケティングである。

ーーーーーーーーーー

「ウォルマート」CEOであるリー・スコット氏が引退を表明した。来年の1月末でCEOを退き、国際部門のトップであるマイク・デューク氏が後任となる。スコット氏は、前CEOのデービッド・グラス氏から2000年に引き継いでいる。最近の、企業としてのグリーン化宣言や、新しいフォーマット「マーケットサイド」などの開店など、有終の美を飾る言動が多かったように思う。グラス氏の退陣前には、ネイバーフッド・マーケットがアップスケールなスーパーマーケットとして開店されたが、その後価格訴求型に変更されている。

ブラック・フライデー

来週の感謝祭の翌日の金曜日は、小売業待望のブラック・フライデーである。毎年この日の売上でやっと黒字になるところから「黒字の金曜日」と云われているが、最近は販促日としての呼称になったようである。先日ザ・アメリカナ・アト・ブランドに行ったら、カレンダーのイベントに書いてあった。消費者もバーゲンを期待しているのであろう。 
ショッピング・センター開発会社のトーブマンは、ブラック・フライデーに、先着2008名に20ドルのギフト・カードを配るそうである。これはカナダからデトロイトに買い物来るお客に渡され、国境のトンネルを出たところにある料金所を通る、最初の2008台の車にバウチャが渡される。バウチャは、トーブマンのデトロイト地域にある4カ所のモールのサービス・カウンターでギフト・カードに交換出来る。昨年から始められた販促だそうである。

カテゴリー: ショッピング・センター, 流通 — admin 1:23 PM  コメント (0)

消費者の変化

コンサルタント会社のLEKコンサルティングが、人口動態的にバランスされた、アメリカの2,000世帯のアンケート調査を行った。景気後退下での、消費者の今後の消費動向が如実に表れた結果であった。消費者は:

  • 自分の経済状態が悪化していると感じている
  • 家計を健全な状態にする
  • 購買に関してはっきりとした計画をたてている

これまでの株価と不動産の値上がりによって感じられていた富裕感による消費がなくなり、節約と貯蓄が行われるようになる。もし過去20年の平均貯蓄率の7%が復活すれば、市場全体では、四半期あたり1,150億ドルから1,200億ドルの消費が削減されることになる。もし短期的に10%の貯蓄率となった場合はこれが2,000億ドルにあたり、小売業界に与える影響は計り知れない。特に必需品以外の商品への支出は抑えられるとみられ、調査でも、食品、家庭雑貨、健康用品、化粧品*は必需品と考えられているが、宝飾、スポーツ用品、家庭装飾品、インティメート・アパレル、アクセサリーなどは贅沢品と考えられている。*化粧品は商品によっては贅沢品とも考えられている
小売業は、今後自社のマーチャンダイジングのポジショニングを見極め、バリュー・プロポジションを明確にして、競争戦略を考えなければならない。これは、ある意味ではアメリカの消費者が、放漫消費から健全な消費に戻るプロセスとも考えられる。以前のエントリー「アメリカ経済の問題点」でも指摘しているように、この国の経済は、現在の状態では持続するのが難しいところまで来ているのである。

景気後退下でも好調な小売フォーマット

11月1日で終わる第三四半期の業績が発表され、かなりのチェーンがマイナス成長を経験しているが、ウォルマート以外で成長している企業が無いわけではない。東海岸の15州に177カ所の店舗を展開している、「BJ’sホールセール・クラブ」である。同社は第三四半期の発表で、前年度対13.4%増加の24億ドルの売上を上げ、利益も2,820万ドルと24.2%増加している。同等店売り上げは、11.9%の増加で、急増したガソリン販売を除いても、6.6%の増加となっている。数年前業績が停滞した同社だったが、その後の健闘ぶりは注目するに値する。好調な業績の主な理由は食品販売の増加である。これはウォルマートのサムズ・クラブにも共通しているが、BJ’sのガソリンを除く売上の60−65%は食品で構成されている。最近の消費者は、スーパーマーケットやスペシャリティー・フード・ストアからホールセール・クラブへのチャネル・シフトをしているのである。加えて、レストランでの飲食やテークアウトを減らした消費者によるトレード・ダウンもある。スーパーマーケットで販売されている、ナショナル・ブランドを20−30%の割引で販売しているホールセール・クラブのお値打ちが、景気後退で改めて認識されており、ピザなどチルドや冷凍の調理済み食品の売上も、フードサービスからシェアを獲得しているのである。同社は第四四半期も引き続き好調な売り上げを予測しており、新規開店にも積極的である。同じ業態でも、コスコは既存店売り上げが伸び悩んでいる。これは同社の食品販売の比率の低さと、得意としてきたお値打ちなビッグ・チケット・アイテム(大型テレビ、宝飾、電子機器など)の売上が落ちてきている為である。競合他社に比べて単店売上が非常に高かったコスコの弱点の一つなのであろう。他に発表された主な小売業は次のとおり: 
売上(前年度対比)           利益(前年度対比)          既存店売上
ロス   
15.6億ドル(+6%)    5,730万ドル(+17.7%)
サックス  
6.98億ドル(ー13%)ー4,280万ドル*                 ー11.5% 
*Club libby Luの閉鎖による2,450万ドルの特別損含む 
ーーーーーーーーーー 

労働統計局が10月の物価指数を発表した。前月からー1%のデフレである。

 

 

 

小売の売上横ばい、第三四半期の業績は下降

ICSC(The International Council of Shopping Centers)によると、10月ー11月の各週の小売売上動向は次の通り:    
                                      前年度対比 前週対比
10月25日までの週: +1.3%  +0.5%
11月1日までの週:  +0.9%  +0.6%
11月8日までの週:   +0.4%  ー1.0%
11月15日までの週:  ー0.1%  +0.3%

発表された主な小売業の、10月末で終わる第三四半期の結果:
 四半期売上(前年度対比)当期利益( 前年度対比)既存店売上増減
ホームデポ:
178億ドル( ー8.3% ) 7.56億ドル( ー31%)   ー8.0%
ローズ:
117億ドル(+1.4%)    4.88億ドル(ー24%)   ー5.9%
メイシー:
54.9億ドル(ー6.9%) ー4,400万ドル           ー6.0%
コールス:
38億ドル(ー0.6%)   1.6億ドル ( ー17.4%)   ー6.7%
ターゲット:
145.9億ドル(+1.7%) 3.69億ドル (ー23.6%)   ー3.3%