11月 25, 2011 スペシャリティー・ストア 流通業 0

アメリカ人は、もともとあまり手紙を書かないで、グリーティング・カードで済ませる人が多い。電子メールが普及し、電子カードも良く使われるようになってきており、通常のグリーティング・カードは、書籍や音楽CDと同じ運命を辿ると思われているが、そうでもないらしい。全米グリーティング・カード協会の調査によると、1995年には27億枚のクリスマス・カードが送られたが、2011年には15億枚に減るそうである。ただ、減ってはいるが、まだまだカードの人気は高く、今年全体では70億枚のカードが販売されると推定されている。カード業界全体では年間75億ドルの小売市場と推定され、市場の82%はホールマーク社とアメリカン・グリーティングス社の2社によって占められている。ホールマークのカードは、約4万カ所の店舗で販売されており、過去5年間で店舗数はほとんど変わっていない。同社によると、一番多く購入されるグリーティング・カードは、クリスマス・カードで、全体で約15億枚、バレンタインズ・デーが14,400万枚、母の日のカードが13,300万枚、父の日が9,400万枚となる。市場で2番目のシェアを持つアメリカン・グリーティング・コープは、過去2四半期で、それまで減少を続けた売上を上げている。やはり、若い年齢層は電子メールを好み、年配者は実際のカードを送る傾向が高く、購入者の中間年齢は46歳である。その為、カード会社は、スクール・バスの運転手や美容師に贈るカードなど、カテゴリーも増やしている。また、インターネットでアップロードされた写真がディスプレイできるLCDスクリーン付きのカードなどハイテクなカードも造られている。遠い将来は分からないが、パーソナルな感じを持つグリーティング・カードの市場は、まだしばらく維持されるようである。ロサンゼルス・タイムズ