5月 19, 2017 リミテッド・アソートメント・ストア 流通業 0

ドイツのディスカウント・グローサリー・チェーンであるリドルは、アメリカで最初となる店舗を6月15日に開店するとウェブサイトでカウントダウンしている。これは同社が計画している新開店20ヶ所の一部となり、バージニア、ノース・カロライナ、サウス・カロライナ諸州での開店となる。来年の夏までには東海岸で100店舗の開店計画を発表している。同社は、ヨーロッパでは27ヶ国で1万ヶ所以上の店舗を展開しており、アメリカでの開店は今回が初めてとなる。店舗は2万平方フィートほどの広さで、在庫商品の90%はプライベート・ラベルとなる。売価は通常のスーパーマーケットの半額程度で、サステイナブルなシーフード、グルテン・フリーやオーガニックを含む生鮮とグローサリーを揃え、全てのプライベート・ラベル商品は人工着色料、トランス脂肪酸を含まず、グルタミン酸ナトリウムを加えていない。同社の商品部は、在庫商品の選択をキュレーション(博物館などで収集することを指す)と呼んでおり、商品の吟味は高い基準で行われている。「フレッシュ5」スペシャルと呼ばれる毎週の販促は、生鮮商品が月曜日と木曜日、他の商品は週一回、季節やイベントに合わせて紹介される。これらの商品は売切が多く、在庫が無くなると終わりとなる。アルディに続くドイツの大手小売業のアメリカ進出となる。ウォルマートでさえ10年ほど前撤退したドイツだが、アメリカの消費者はちがった消費性癖を持っており、すぐにドイツと同じような市場シェアを獲得できるとは思えない。東南地域の食品小売市場の競争はますます激しくなるようである。