「アマゾン」は「バークシャー・ハサウェー」、「JPモーガン・チェース」と共同で非営利の健康医療組織を創立すると発表した。これは高騰する医療費を抑え、社員とその家族により良い医療を廉価に提供する事が目的である。もし成功すれば、アメリカの他の企業や個人にも提供される可能性がある。ヘルスケア業界は、様々な理由で生産性が非常に悪いと言われており、その無駄が医療費の高騰を招いていると指摘されている。テクノロジーに強いアマゾンを中心に、これらの無駄を減らし効率を上げ改善する事で、低廉でより良い医療制度を作ろうというわけである。アマゾンは、既に調剤販売に進出する準備のため、関連の人材を集め取り組んでおり、総合医療サービス提供は論理的拡張ともいえる。実際、医療保険業界、薬剤卸業など、最近になって統合が進んできている分野も多く、この動きが業界改革の触媒になるかも知れない。しかし、医療業界は規制も多く、商品と違い人間を扱うため、簡単には行かないだろうと予測するむきもある。ブルームバーグ
アメリカの医療費は先進国の中でも尤も高く、GDPに対する比率では日本の倍ほどである。国が絡んでも中々うまく行かない業界改革を民間企業が成し遂げれば、素晴らしい事だと思う。