2月 28, 2020 デパートメント・ストア 流通業 0

百貨店チェーンのJCペニーは、2月1日で終わった2019年度第4四半期及び通年の業績を発表した。第4四半期の売上は前年度より7.7%減少して33.8億ドル、既存店売上は7%減少(閉鎖部門など調整後では4.7%減少)、純利益は64%減少して2700万ドル、1株あたりの利益は66.7%減少して$0.08だった。

2019年度全体では、売上が8.1%減少して107.2億ドル、既存店売上は7.7%減少(閉鎖部門など調整後では5.6%減少)、損失は2億6800万ドル(前年度は2億 5500万ドルの赤字)、1株あたりでは$0.84の損失(前年度は$0.81の赤字)だった。粗利は3四半期続いて改善しており、在庫回転率、経費など財務的な改善は予測以上に進んでいると、同社CEOのジル・ソルタウは述べている。商品では、ドレスやスポーツウェアが成長しており、キッズのビジネスも既存店売上がプラス、ホームも好調だった。「ブランド・ディファイニング・ストア」と呼ばれる実験店では、スタイル・オン・ザ・ゴー、カーブサイド・ピックアップなどがテストされ、顧客の好評を得たため、来週から50ヵ所の店舗に拡大する計画である。オンライン販売では店舗からの配送、店舗ピックアップを充実させている。現在、売上の80%は店舗で上げられているが、顧客の90%はオンラインで商品検索などを始めおり、オムニチャネル化は進んでいる。

2020年度には、既存店売上で3.5%から4.5%の減少、調整後のEBITDAで5%から10%増加、フリー・キャッシュフローで黒字になると予測している。また、店舗網の最適化では、2020年度に最低6ヵ所の店舗閉鎖を計画している。

少しずつトランスフォーメーションが進んでいる様だが、業界全体の不調、コロナ・ウィルスなど外的な影響も考えられ、先行きはまだ不透明である。