ニューヨーク老舗バーゲン・ストアである「センチュリー21」が倒産申請を行い、ニューヨーク、ニュージャージー、ペンシルバニア、フロリダにある13店舗を全て閉鎖、事業を清算すると発表した。創業1961年の私企業である同社は、地元の人々だけでなく、世界中から訪れる観光客にも人気の店舗だった。高級ブランドをバーゲン販売し、所謂「宝物探し」の店舗として知られていた。発表では、保険会社による事業中断を保証する損害賠償金約1億7500万ドルの支払い拒否が直接の要因だと説明している。本店の目の前にあったワールド・トレード・センターが爆破された9.11事件でも大きな被害を受けたが、賠償保険が支払われた結果、半年後には店舗が再開されたと、CO-CEOであるレイモンド・ジンディーは述べている。同社は社員4000人を抱え、昨年の売上は推定7億5000万ドル。
2001年9月11日に起こった同時多発テロ事件から19年が経過したが、センチュリー21は、1ワールド・トレード・センターを訪れる時、必ず覗く店の一つだった。隣にあったブルックス・ブラザースも現在は無くなり、ウェストフィールド・ワールド・トレード・センター(オキュラス)がその代わりになっている。5番街の有名店も少なくなっており、ニューヨークも少しずつ変わってきている。