会員制倉庫型チェーン最大手のコスコは、8月30日で終わった2020年度第4四半期及び通年の業績結果を発表した。第4四半期の売上は前年度比12.5%増加して522.8億ドル、営業利益は31.9%増加して19.3億ドル、純利益は26.6%増加して13.9億ドル、1株あたりの利益は26.7%増加して$3.13だった。既存店売上は国内で11.0%、カナダで9.1%、その他国際で16.1%、全体では11.4%それぞれ増加した。ガソリン販売と為替の影響を除くと、国内で13.6%、カナダで12.6%、その他国際で18.8%、全体では14.1%それぞれ増加となる。eコマースは90.6%、為替の影響を除いて91.3%それぞれ増加した。
通年では売上が9.3%増加して1632.2億ドル、営業利益は14.7%増加して54.4億ドル、純利益は9.4%増加して40億ドル、1株あたりの利益は9.2%増加して$9.02だった。既存店売上は国内で8.1%、カナダで5.0%、この他国際で8.9%、全体では7.7%それぞれ増加した。ガソリン販売と為替の影響を除くと、国内で9.2%、カナダで7.4%、その他国際で11.2%、全体では9.2%それぞれ増加となる。eコマースは49.5%、為替の影響を除いて50.1%それぞれ増加した。
第4四半期には、COVID-19関連の特別経費が、社員に対する時間当たり$2の特別手当てなどを含め2億8100万ドル掛かったが、利益も増えているため、2021年第1四半期も、最初の8週間は支給を続ける。
ガソリンのデフレやコア・ビジネス以外のサービスなどの売上比率が減っており、コアとなる商品販売が成長した。また、食品のロスが減り、全体に値引きが減った結果、利益率が増した。インスタカートなどとパートナーで提供しているオンライン・グローサリーは、第4四半期に数百パーセント増加し、これらを含めると、eコマースの成長は120%ほどとなり、売上全体に対するシェアは今期8%ほどに増加、インスタカートなどの売上を含めると10%ほどとなる。オンライン・グローサリーのカーブサイド・ピックアップは、検討はしているが、すぐに導入予定はない。
コスコのeコマースは、テレビや白物家電など高額アイテムの売上の大部分を占めており、シアーズから今年3月に買収したイノベルによって、配達のスピード及び生産性が貢献している。
