ウォルマートは、英国で展開する傘下のスーパーマーケット・チェーン大手のアズダの株式の大部分を「ザ・イッサ・ブラザース」とTDRキャピタルに売却し、事実上英国から撤退すると発表した。現経営陣はそのまま維持され、少数株主となるウォルマートのソーシングや革新技術は引き続き提供される。ザ・イッサ・ブラザースは6000ヵ所以上のコンビニエンス・ストア・チェーンをグローバルで展開しており、TDRキャピタルLLPは、英国の投資銀行大手である。買収額は68億ポンドで、10億ポンドが新規に投資され、さらなる成長を目指す。ウォルマートはこの売却で今年度25億ドルの評価損を計上する。
ウォルマートは、1999年にアズダを67億ポンドで買収しており、2019年初めには、同業他社のセインスベリーに売却が合意されたが、英国の監督官庁(CMA)によって阻止された。ブラジルに続き英国からも撤退し、利益性の高い地域にフォーカスするのだろう。日本の西友売却も噂されているが、その後進展していない。ただ、最近のドル安でまた進むかも知れない。
2件のフィードバック
自国で成功する小売手法が他国で通用しない法則は20年前にMBAで習いました。(ウオールマートは)同じ英語圏でも失敗しているのだから、これは確立した法則でしょうね。成功するとしたら幸運(景気に助けられた)ノーベル賞ものだと思います。
そうですね、日本は特に難しいみたいです。カルフール、テスコなどほとんどが撤退しています。