4月 14, 2022 アパレル オフ・プライス・ストア オンライン・リーテイラー オート用品ストア カー・ディーラー クラフト・ショップ ジェネラル・マーチャンダイジング・ストア ディスカウント・ストア デパートメント・ストア ファーニチャー・ストア ヘルス&ビューティー ホーム・インプルーブメント・センター ホーム・ファーニッシング 会員制倉庫型店 家電・電子機器チェーン 流通業 0

スイスの投資銀行であるUBSのアナリストによると、アメリカ小売業の4万から5万の店舗(全体ではガソリン・スタンドを除き約88万ヵ所)が、今後5年間に閉鎖されると推定している。これは、昨年の推定である8万ヵ所よりは減っており、パンデミック下でトランスフォームした小売業、そしてインフレーションによる売上増加の影響だと説明されている。この推定は、毎年、小売売上高の4%ほどの増加と、電子コマースの占有率が2026年には25%(2021年は18%)に達するとの前提である。多くの店舗を閉鎖する業種は、衣料とアクセサリー、家電、ホーム・ファーニッシングで合計23,500ヵ所となる。一方、ターゲットやウォルマートを含むジェネラル・マーチャンダイズは店舗数の増加が予測されている。アメリカには、世帯あたり58平方フィートの小売スペースがあり、2010年の62平方フィートからは減っているが、1990年の49平方フィートよりはまだ多い。コアサイト・リサーチによると、今年4月1日時点で、3,694ヵ所の新規開店、1,385ヵ所店舗閉鎖が発表されたそうである。ダラー・ジェネラル、TJX、オンライン・リーテイラーであるワービー・パーカーやオールバーズ、ヴオリ、ブルックリネンなどが新規開店計画を発表している。CNBC

商務省国勢調査局が発表した2022年3月の小売売上高は、2月から0.5%微増し、休日と季節調整済みで6,657億ドル、前年比では6.9%増加となった。2022年1月から3月までの3ヵ月間の合計額は、前年比12.9%増加、2022年1月から2月の変化は、+0.3%から+0.8%に改定された。車と用品,ガソリン販売を除くと+0.2% (前年比+6.2%)、フード・サービスを除く小売だけだと+0.4%(+5.5%)となる。
販売チャネル別売上推移は次の通り:

販売チャネル2022年3月/2月2022年/2021年
車と用品-1.9% -1.2%
家具と家庭雑貨+0.7% +3.6%
家電・電器製品+3.3% -9.7%
住宅資材とガーデン用品+0.5% +0.6%
食品と飲料+1.0% +8.4%
健康美容商品-0.3% +1.4%
ガソリン販売+8.9%+37.0%
衣料とアクセサリー+2.6% +7.3%
スポーツ用品・趣味・書籍・音楽+3.3% -5.1%
ジェネラル・マーチャンダイズ+5.4% +5.2%
その他の雑貨チェーン+0.8%+13.3%
無店舗販売-6.4%  +1.8%
フード・サービス+1.0%+19.4%

これら増加率には、価格変動が反映されていないので、前年比平均8.5%の消費者物価上昇分を差し引くと、前年比で増加したのはその他雑貨チェーンとフード・サービスだけとなる。一方2桁以上減少しているのは、家電・電化製品、スポーツ用品・趣味・書籍・音楽の小売となる。食品と飲料及び衣料とアクセサリー販売は、ほぼ横ばいとなる。