5月 16, 2022 スーパーマーケット ディスカウント・ストア 流通業 0

ウォルマートは、国内に4,700ヵ所程ある同社の大型店店長の不足に備え、幹部候補生育成を進めている。スーパーセンターを中心とした大型店は、年商1億ドルほどをあげ、300人ほどの社員によって運営されているが、店長の役目は多く長時間労働を強いられる反面、待遇は良く2021年の平均年収は21万ドルだったそうである。これまで、社内で昇進した所謂叩き上げの幹部が多く、ウォルマートとサムズ・クラブの店長のうち75%は、時給社員から昇進した人達が占めている。今後これら幹部候補生の不足が予測されており、新しく「カレッジ2キャリア・プログラム」が発足された。大学卒業後12ヵ月以内の人達が対象で、現ウォルマート社員も含まれる。初任給は年収6万5000ドル以上で、幹部候補生として速い昇進が可能となる。その他在学中の学生を対象とした、本社でのインターンシップ・プログラムも30%ほど拡大される。フォーチュン

消費者の中心は、ミレニアル世代(1981-1996出生)以降が中心となっており、彼らの消費行動を良く理解できる幹部登用は、小売業にとって必須である。ウォルマート、アマゾン、ターゲットなど多くの小売業は、奨学金制度を持っており社員の教育にも力を入れている。私企業スーパーマーケットで著名なニューヨークのウェグマンズは、1984年から奨学金制度を始めており、これまで1億3,000万ドルの人材投資を行なっている。同社の店舗には、若い店長補佐が多く、彼らは、アルバイトでウェグマンズで仕事を初め、奨学金を受け大学卒業後入社した人達が多い。日本からのグループと店舗を訪れると彼らが対応してくれる時が多く、前向きで積極的な彼らの姿勢は、訪問者の共感を得る事が多かった。彼らの逸話の中で、2019年に引退したシニア・バイス・プレジデントだったジャック・ディピーターズが、在任中に「我が社は、16歳のキャッシャーが運営する30億ドルの小売業だ。」と社員の質の高さを誇っていたのが印象的だった。実際彼も、ティーン・エイジャーでウェグマンズで働き始め、大学卒業後フルタイムで引退するまで52年間勤めた。因みに、ウォルマート現CEO であるダグ・マクミランも、ティーン・エイジャーでウォルマートで働き始め、大学及び大学院修了後、ウォルマートに戻り、20年余りでCEOとなっている。求人難の現在、優秀な社員育成は、小売業にとってますます重要になってきている。