6月 18, 2022 ディスカウント・ストア 流通業 0

アメリカの薬剤師は、薬剤博士号を持っており所得も高い。労働省のサイトによると、中間年収で13万ドル弱、最低でも7.7万ドルほどとなっている。一方、彼らの助手となるテクニシャン(薬剤技師)は、仕事は患者とのコンサルテーション以外はあまり薬剤師と変わらないが、小売業の一般社員とそれほど違わない待遇である。ウォルマートではこの問題に対処するため、同社で働く3.6万人のテクニシャンの待遇を改善すると発表している。今週から彼らの平均時給を$20以上に引き上げ、新入社員に対しては昇給の頻度を高め、4年間で$4の昇給を実施する。また、彼らが必要とする、薬剤技師の認定試験にかかる費用を100%補助する。テクニシャンとして働くために認定の必要はないが、認定されると同社では時給が$3加えられる。

Walmart Pharmacy Technician

パンデミック以後、薬剤師の仕事はPCR検査やワクチン接種などでかなり増えており、その分テクニシャンの負担も増えている。彼らに昇給の機会を増やすことでモチベーションを高め、患者/顧客に対するサービス強化に結びつけるのだろう。ウォルマートは、薬剤流通の専門サイトによると、調剤小売売上高で、ドラッグ・ストア・チェーンを含み4番目にランクされる大手である。2006年に、当時ウォルマートUSのCEOだったビル・サイモンによってジェネリック調剤(後発剤)を1ヶ月分$4で販売し始め、健康保険を持たない世帯や中流以下の世帯に支持されている。薬剤の利益率は、薬剤師などの給与を考慮するとそれほど高くないと言われているが、来店動機にはなると思われる。今回の発表も、人手不足対策だけでなく、ウォルマートの先見性の高さを示している。