6月 27, 2022 グローサリー・デリバリー 流通業 0

オンライン・グローサリーの配達は便利だが、最低購入額がある場合が多く、商品カテゴリーによってそれを満たすのが難しい場合がある。小売業にしてみれば、バスケット・サイズを大きくする事は、経費のかかるオンライン販売の生産性を上げるためには必要である。この問題を解決する配達会社「イージー・ビンズ:Easy Bins」が2017年に創業され、最近サービス地域を拡大してきている。アーカンソー州スプリングデールに本拠を持ち、アーカンソー、オクラホマ、カンサス、コロラドの4州、8市場でサービスを展開している。創業時は、「ナイト・オール:夜型人間」の名前で始められ、夕方6時以降にテキストで注文すると、翌朝6時までに注文商品が配達されるサービスだった。その後、夜のビジネスと勘違いされる名前をイージー・ビンズに替え、昼間の注文も受け付けている。アイデアは、同社が配達を手掛けているウォルマートのオンライン・グローサリーなどが対応しきれない小口の注文、他の小売店での購入もまとめられる利便性で、大手のインスタカートなどと競争するのではなく、ニッチな市場をターゲットしている。地域の小売店に加え、ウォルマート、タ―ゲット、トレーダー・ジョーズなどの配達も扱っている。ベンチャー・キャピタルの出資を受けており、ここ数ヵ月中に市場の数を3倍にする計画で、インディアナ、ケンタッキー、テネシーの諸州でも展開される予定である。しかし、競争の激しい沿岸州には進出計画はないそうである。注文は1日2回、午後12までの注文はその日の夜、午後10時までの注文は翌日の朝までに配達される。同社のショッパーはそれぞれの小売店で注文品を購入、クロス・ドッキング施設で顧客毎に用意された、冷蔵、冷凍、常温の3つの温度帯を持つビンに保管された後、配達トラックで顧客宅に届けられる。配達費は無料で最低購入額も無いが、それぞれの商品の価格はマークアップされている。創業者でCEOのジェームス・ファーマーズによると、平均購入額は$54ほどで、顧客は月1.2回ほど注文しているそうである。グローサリー・ダイブ

Easy Bins Website
Easy Bins Delivery Truck

現在カリフォルニアにも進出している日本のドンキホーテは、創業時に通常の店舗が開いていない深夜に営業することで 、ロイヤルティの高い顧客を集めビジネスを築いた。ニッチ・マケットは、価格競争などに巻き込まれずに、ターゲット顧客にフォーカスすることで成長する可能性を秘めているが、スケール化が難しい難点がある。一方、消費者の角度から観ると、イージー・ビンズは魅力のあるサービスである。例えばトレーダー・ジョーズの特定の商品が欲しく、買いに行く時間がない、又はそれだけを買いに行きたくない場合などは便利だと思われる。特にガソリンの価格が高騰している昨今だと、多少のマークアップはあまり障害にならないだろう。