ディスカウント・ストア・チェーン大手のターゲットは、10月29日で終わった2022年度第3四半期の売上が、前年比3.3%増加して261億ドル、総収入は3.4%増加して265億ドル、既存店売上は2.7%増加(2021年は12.7%増加)、うち客数は1.4%、客単価は1.3%それぞれ増加、営業利益は49.2%減少して10億ドル、純利益は52.1%減少して7億ドル、1株あたりの利益は49.3%減少して$1.54だったと発表した。商品カテゴリーでは、ビューティー、食品と飲料、家庭必需品などが好調で、任意購入商品は不振だった。この結果を反映して、第4四半期は既存店売上で1桁の前半で減少、営業利益率3%をそれぞれ中間としてかなりの幅の増減予測に下方修正している。
この結果は、競合のウォルマートより悪く、昨年までの急成長から成長鈍化を反映している。他のニュースで、メイシーズ、コールスなど百貨店も、第3四半期の売上減少を発表しており、インフレーション、景気後退、サービス消費増加などの影響が出ている様である。
商務省国勢調査局が発表した2022年10月の小売売上高は、8月から1.3%増加し、休日、営業日の違い及び季節を調整済み(価格変化は含まず)で6,945億ドル、前年比では8.3%増加となった。2022年8月から10月までの3ヵ月間の合計額は、前年比8.9%増加、2022年8月から9月の変化はほぼ変わらず、改訂されなかった。車と用品,ガソリン販売を除くと+0.9% (前年比+8.0)、フード・サービスを除く小売だけだと+1.2%(+7.5%)となる。
販売チャネル別売上推移は次の通り:
販売チャネル | 2022年10月/9月 | 2022年/2021年 |
車と用品 | +1.3% | +5.2% |
家具と家庭雑貨 | +1.1% | +0.4% |
家電・電器製品 | -0.3% | -12.1% |
住宅資材とガーデン用品 | +1.1% | +9.2% |
食品と飲料 | +1.4% | +7.6% |
健康美容商品 | +0.5% | +5.4% |
ガソリン販売 | +4.1% | +17.8% |
衣料とアクセサリー | 0.0% | +3.1% |
スポーツ用品・趣味・書籍・音楽 | -0.3% | +2.5% |
ジェネラル・マーチャンダイズ | -0.2% | +2.3% |
その他の雑貨チェーン | +0.3% | +10.4% |
無店舗販売 | +1.2% | +11.5% |
フード・サービス | +1.6% | +14.1% |
全体では微増しているが、家電・電器製品、スポーツ用品・趣味・書籍・音楽、百貨店やディスカウントを含むジェネラル・マーチャンダイズの売上が落ちてきている。無店舗販売は、特別セールの効果