パンデミック中に急成長したテクノロジー関連企業の雇用調整が続いている。マイクロソフトは、1万人の(全社員の5%以下)の削減を発表、経費削減による成長を目指す。先日発表されたAmazonの1.8万人の社員削減も、今日から行われる予定でCNNによると、今週だけで1万人が、Amazon機器、サービシス部門で削減されるそうである。
一方、商務省国勢調査局が発表した2022年12月の小売売上高は、11月から1.1%減少し、休日、営業日の違い及び季節を調整済み(価格変化は含まず)で6,771億ドル、前年比では6.0%の増加となった。2022年10月から12月までの3ヵ月間の合計額は、前年比6.7%増加、2022年10月から11月の変化は-1.0%(前発表では-0.6%)に改訂された。車と用品,ガソリン販売を除くと-0.7% (前年比+7.2%)、フード・サービスを除く小売だけだと-1.2%(+5.2%)となる。
販売チャネル別売上推移は次の通り:
販売チャネル | 2022年12月/11月 | 2022年/2021年 |
車と用品 | -1.2% | +1.8% |
家具と家庭雑貨 | -2.5% | +0.3% |
家電・電器製品 | -1.1% | -5.6% |
住宅資材とガーデン用品 | +0.3% | +2.3% |
食品と飲料 | ±0% | +6.9% |
健康美容商品 | -0.9% | +2.8% |
ガソリン販売 | -4.6% | +5.2% |
衣料とアクセサリー | -0.3% | +2.9% |
スポーツ用品・趣味・書籍・音楽 | +0.1% | +3.9% |
ジェネラル・マーチャンダイズ | -0.8% | +3.8% |
その他の雑貨チェーン | -1.1% | +2.4% |
無店舗販売 | -1.1% | +13.7% |
フード・サービス | -0.9% | +12.1% |
全体的に減少しており、増加したのは住宅資材とガーデン用品、スポーツ用品などだった。食品と飲料は横ばいだが、インフレを考慮すると量では減っており買い控えが起こっている。ジェネラル・マーチャンダイジングの小売フォーマットのうち、百貨店は前月比-6.6%、前年比-0.6%と低迷している。12月に入って、小売売上は明確に落ち込み始めている。
セントルイス連邦準備銀行のレポートによると、2022年第2四半期末で、既に景気先行指標6 アイテムのうち卸売小売売上はマイナスとなっており、他の3アイテムもゼロ成長に近づいている。小売売上も成長が鈍化しており、2023年第1四半期には景気後退が始まる可能性がかなり高い。