1月 27, 2023 会員制倉庫型店 流通業 0

ウォルマート傘下の会員制倉庫型チェーン大手のサムズ・クラブは、今後数年間で30ヵ所以上の新規開店を行うと発表した。また、サプライ・チェーンを改善するため、フルフィルメント・センター及び配送センター網を拡大、最新のオートメーションも導入する。2023年には5ヵ所の施設が建設される予定で、最初の新施設はジョージア州で第3四半期に計画されている。これらの設備投資は、最近の既存店売上の増加と過去2年に渡る会員数の増加によるもので、今後も継続して会員にバリューを提供できる商品とサービス提供を優先課題とする。過去数年、会員の買物経験を改善するため、600ヵ所ほどの店舗のほとんどのデザインをアップデート、明るく、動きやすく機能しやすい様に設備投資をしてきた。また、テクノロジー面で、スキャン&ゴーのチェックアウト、スキャン&ゴー・フュール(ガソリン・スタンド)、スキャン&シップ、カーブサイド・ピックアップなど、オムニチャネルの提供をしている。新しく建設されるクラブ店舗は16万平方フィートほどの広さを持ち、これまでの店舗より大きくなる。多くの店舗はシーフード/寿司、フルサービスの生花、ウォークインの乳製品と生鮮の冷蔵売場、待合スペースを備えて拡大されたヘルスケア・スイート、眼鏡と補聴器のセンターなどが作られ、多くの店舗にはガソリン・スタンドとアルコール飲料売場が設置される。カーブサイド・ピックアップ、自宅への配達、クラブ店舗から送付などの専用スペースを加え、ここにはウォークインの冷蔵機が設置され、配達トラック用に大型の出荷口が作られる。また、サステイナビリティーを考慮し、冷暖房や照明などをアップデートする。

Sam’s Club with New Logo

競合のコスコに対して見劣りのしない品揃えやサービスが加えられる様である。最近、両チェーンはフードサービスでも低価格競争をしており、消費者にとっては選択肢が増える事になる。インフレーション下で、廉価を求める消費者による需要増加が追い風となっているのだろう。

商務省経済分析局の発表によると、12月の個人所得は前月比で0.2%増加、可処分所得は0.3%増加、個人消費は0.2%減少した。また、消費者物価指数は、前月比で0.1%(前年度比では+5.0%)、食品とエネルギーを除くと0.3%(+4.4%)それぞれ上昇した。

消費が伸びておらず、貯蓄率は、11月の2.9%から3.4%に上昇した。景気動向に対する心理的な不安が表れている様である。