3月 13, 2023 リミテッド・アソートメント・ストア 流通業 0

リミテッド・アソートメント・ストア大手のアルディは、最近のインフレ下で顧客を増やしているが、テクノロジーの導入では競合他社に多少遅れを取っている。パンデミック以降、利用が急増したセルフ・レジも、オーストラリアでは2021年から導入されているが、アメリカの店舗では昨年末やっとお目見え、その後全米に拡大されると「ザ・USサン」が報じている。最近カリフォルニアの店舗にも導入が始まった様で見かけるようになった。ただ、いくつか制約がある。先ず、現金は使えず、カード決済のみとなり、キャシアーのいるレジは1ヵ所しか開いておらず、列が長くなっていた。また、特別割引の商品の売価調整はできず、キャシアーのいるレジに並ぶ必要がある。それでも筆者が訪れた店舗では、9台のセルフ・レジが設置されており、かなり利用されていた。

Aldi Self-Register

英国のアルディでは、1年以上前からキャッシャー・レスの店舗もテストされているがあまり評判が良くなく、アメリカの店舗ではまだ導入されていない様である。

アルディの強さの一つは生産性の高さで、同社の社員は在庫の品出しからキャシアーまで全ての作業を行えるようにトレーニングされている。社員も資質やモチベーションの高い人達が多い。セルフ・レジ導入も、顧客の利便さだけでなく、最近増えている生鮮やグルメ食品などの在庫による、作業増加に対処していると思われる。