家電小売大手のベスト・バイは、新しい会員プログラムとなる「マイ・ベスト・バイ・メンバーシップ」のプログラムを6月27日から発足すると発表した。このプログラムは、特典の種類によって3種類用意されている。無料の「マイ・ベスト・バイ」は、最低購入額なしで利用できる無料配達、購入履歴と配達状況へのアクセス、速くて簡単なチェックアウトとウィッシュリストの保存などとなる。「マイ・ベスト・バイ・プラス」は、年間$49.99のサブスクリプションとなり、数千アイテム以上用意された会員専用の特別価格、人気商品のセールや特別販促イベントへの専用アクセス、最低購入額なしの2日間配達、返品・交換可能期間の60日延長、「マイ・ベスト・バイ・トータル」は、年間$179.99のサブスクリプションで、毎日24時間サービスされるギーク・スクアッドのテクノロジー・サポート、特別にトレーニングされたVIP優先サポート・スタッフによる、電話、チャットを含む顧客サービス、アップルケア+などメーカー保証の2年間へ延長、修理代の20%割引、適時行われる自宅での設置や古い機器の撤去サービスとなる。既に「トータルテク」の会員は、契約期間が終わるまで現行のサービスが継続される。
ベスト・バイ | 2021年度 | 前年比増減 | 2022年度 | 前年比増減 | 2023年度 | 前年比増減 |
総売上 | $47,262 | +8.3% | $51,761 | +9.5% | $46,298 | -10.6% |
既存店売上 | +9.7% | +7.6% | +10.4% | +0.7% | -9.9% | -20.3% |
営業利益率 | 5.1% | +0.5% | 5.9% | +0.8% | 3.9% | -2.0% |
1株利益 | $6.84 | +$1.09 | $9.84 | +$3.00 | $2.23 | -77.3% |
パンデミックによって、2021年から売上が急増したベスト・バイは、2022年に入り成長が鈍化、1月28日で終わった2023年度では売上が9.9%減少、既存店売上では10.3%の減少となっている。社員の一時解雇や経費節減を進めながら、高額商品の消費に消極的になっている消費環境下で、ロイヤルティの高い常連客にフォーカスして差別化することで利益性の改善を試みている。