ホーム・インプルーブメント・センター・チェーン大手のホーム・デポは、4月30日で終わった2023年度第1四半期の業績を発表した。
ホーム・デポ | 2023年度第1四半期 | 前年比増減 |
総売上 | $37,257 | -4.2% |
営業利益 | $5,551 | -6.4% |
純利利益 | $3,873 | -8.5% |
1株あたり利益 | $3.82 | -6.6% |
既存店売上は前年比で4.5%、国内では4.6%、それぞれ減少した。過去3年470億ドル以上急増した売上は、今年に入って後戻りしている。売上は予測を下回り、需要の緩和、材木の値下がり、気候特に西部地域などが要因となるとCEOのテッド・デッカーは述べている。2023年度全体では、既存店売上で2%から5%減少、1株あたりの利益で7%から13%の減少を予測している。
コロナ景気の反動もあるが、住宅バブル崩壊の影響が大きいと見られる。回復には少し時間がかかるようである。
商務省国勢調査局が発表した2023年4月の小売売上高は、2023年3月から0.4%増加し、休日、営業日の違い及び季節を調整済み(価格変化は含まず)で6,816億ドル、前年比では1.6%の増加となった。2023年2月から4月までの3ヵ月間の合計額は、前年比3.1%増加、2023年2月から 3月の変化は、0.6%減少から0.7%減少に改訂された。車と用品,ガソリン販売を除くと0.7%増加(前年比+4.3%)、フード・サービスを除く小売だけだと0.4%増加(+0.5%)となる。
販売チャネル別売上推移は次の通り:
販売チャネル | 2023年4月/3月 | 2023年/2022年 |
車と用品 | +0.4% | -0.5% |
家具と家庭雑貨 | -0.7% | -6.4% |
家電・電器製品 | -0.5% | -7.3% |
住宅資材とガーデン用品 | +0.5% | -7.3% |
食品と飲料 | -0.2% | +3.7% |
*グローサリー・ストア | -0.4% | +3.7% |
健康美容商品 | +0.9% | +7.9% |
ガソリン販売 | -0.8% | -14.6% |
衣料とアクセサリー | -0.3% | -2.3% |
スポーツ用品・趣味・書籍・音楽 | -3.3% | -5.4% |
ジェネラル・マーチャンダイズ | +0.9% | +4.3% |
*百貨店 | -1.1% | -1.4% |
その他の雑貨チェーン | +2.4% | +2.6% |
無店舗販売 | +1.2% | +8.0% |
フード・サービス | +0.6% | +9.4% |
ジェネラル・マーチャンダイズの売上は成長しているが、これはディスカウント・ストアの成長が影響しており、百貨店は低迷している。フード・サービス、無店舗販売も増加している。
ミシガン大学が発表した5月の消費者マインド指標は57.7(1966=100)で4月の63.5から下がっている。現況指標は64.5で4月より3.7、予測指標は53.4で4月から7.1、それぞれ下がっている。現況は1年前より1.9%高く、予測は3.3%下がっている。現況では景気後退に入っていないが、銀行破綻や米国の債務不履行の可能性などで、将来に対する不安感が増している。