5月 16, 2023 ホーム・インプルーブメント・センター 流通業 0

ホーム・インプルーブメント・センター・チェーン大手のホーム・デポは、4月30日で終わった2023年度第1四半期の業績を発表した。

ホーム・デポ 2023年度第1四半期前年比増減
総売上$37,257-4.2%
営業利益$5,551-6.4%
純利利益$3,873-8.5%
1株あたり利益$3.82-6.6%
単位:100万ドル、1株あたり除く

既存店売上は前年比で4.5%、国内では4.6%、それぞれ減少した。過去3年470億ドル以上急増した売上は、今年に入って後戻りしている。売上は予測を下回り、需要の緩和、材木の値下がり、気候特に西部地域などが要因となるとCEOのテッド・デッカーは述べている。2023年度全体では、既存店売上で2%から5%減少、1株あたりの利益で7%から13%の減少を予測している。

コロナ景気の反動もあるが、住宅バブル崩壊の影響が大きいと見られる。回復には少し時間がかかるようである。

商務省国勢調査局が発表した2023年4月の小売売上高は、2023年3月から0.4%減少し、休日、営業日の違い及び季節を調整済み(価格変化は含まず)で6,861億ドル、前年比では1.6%の増加となった。2023年2月から4月までの3ヵ月間の合計額は、前年比3.1%増加、2023年2月から 3月の変化は、0.6%減少から0.7%減少に改訂された。車と用品,ガソリン販売を除くと0.7%増加(前年比+4.3%)、フード・サービスを除く小売だけだと0.4%増加(+0.5%)となる。
販売チャネル別売上推移は次の通り:

販売チャネル2023年4月/3月2023年/2022年
車と用品+0.4% -0.5%
家具と家庭雑貨-0.7% -6.4%
家電・電器製品-0.5% -7.3%
住宅資材とガーデン用品+0.5% -7.3%
食品と飲料 -0.2% +3.7%
 *グローサリー・ストア-0.4%+3.7%
健康美容商品+0.9% +7.9%
ガソリン販売-0.8% -14.6%
衣料とアクセサリー-0.3% -2.3%
スポーツ用品・趣味・書籍・音楽-3.3% -5.4%
ジェネラル・マーチャンダイズ+0.9%+4.3%
  *百貨店-1.1%-1.4%
その他の雑貨チェーン+2.4% +2.6%
無店舗販売+1.2%  +8.0%
フード・サービス+0.6%+9.4%
4月の小売売上高状況

ジェネラル・マーチャンダイズの売上は成長しているが、これはディスカウント・ストアの成長が影響しており、百貨店は低迷している。フード・サービス、無店舗販売も増加している。

ミシガン大学が発表した5月の消費者マインド指標は57.7(1966=100)で4月の63.5から下がっている。現況指標は64.5で4月より3.7、予測指標は53.4で4月から7.1、それぞれ下がっている。現況は1年前より1.9%高く、予測は3.3%下がっている。現況では景気後退に入っていないが、銀行破綻や米国の債務不履行の可能性などで、将来に対する不安感が増している。