6月 10, 2023 シュー・ストア デパートメント・ストア 流通業 0

コロナ・パンデミック以降、DTC(消費者に直販)の割合が急増した、靴の大手ブランド「ナイキ」が、以前の小売パートナーとの関係を修復しているとWSJが報じている。パンデミック前には、同社の売上構成は、直販が34.3%、卸売りが65.7%だったが、パンデミックで一部店舗閉鎖の影響もあり、あまり売上に貢献していなかった小売パートナーへの卸売を2020年終わりに減らした結果、直販が急増し、直近となる2月末で終わった四半期では、直販が45.4%、卸売りが54.6%とほぼ均衡してきている。ところが、昨年末から商品消費が減り始め、同社の在庫が過剰になってきており、その整理をするためにも、小売チェーンとのパートナーシップを深める必要が生じている。また、DSW、メイシーズやフット・ロッカーなどの小売パートナーも、ナイキの商品の減少によって業績への影響を受けており、パートナーシップの復活を歓迎する環境にある。ナイキは、直販を増やすにあたり、店舗やアプリなどに投資を行い、消費者との関係を深め、実際利益率も改善する結果となっていたが、消費環境の変化はそれを覆している。ナイキのアプリのダウンロード数も、2020年の初めには前年比で250%以上増えていたが、現在は25%ほどに落ちている。ただ、卸売りを拡大したからといって直ぐに売上に反映するかどうかは未知数で、現在の経済環境なども影響するため、価格販促が増えると予測されている。

最近、返品方の選択肢が以前より減っており、返品送料が有料になる場合も増えている。靴の場合、スタイルによってサイズが変わったりしがちで、取り替える場合が少なくない。やはり店舗で購入するのが一番理想的で、オンライン購入にしても、小売のサイトなら店舗で取り替えが比較的簡単にできるが、メーカーの場合、直営店の数も限られており難しくなる。利便さとバーゲンに慣らされた消費者は、ブランドに対するロイヤルティはあっても、購入方法に関しては、価格や環境によって簡単に変わるのかも知れない。