9月 17, 2023 スペシャリティー・ストア スーパーマーケット 流通業 経済 0

小売業界は、今年のホリデーに410,000人の季節雇用をする予定だとロイターが報じている。これは2008年以来最低水準の季節雇用となり、金融不況だった、2008年の第4四半期に季節雇用された324,900人を多少上回る数となる。2022年の第4四半期には、2021年より26%減少した519,400人が季節雇用されている。今年、既に季節雇用を発表した1-800-Flowers.comは,傘下のHarry & DavidやThe Popcorn Factoryを含み、8,000人以上の季節雇用をすると述べている。これは昨年同期に発表されていた258,201人と比べ、相当少なくなっている。

この雇用調査は、Challenger, Gray & Christmasによって労働統計局の情報を分析してまとめられ、ロイターに独占提供された。同社のシニア・バイス・プレジデントのアンドリュー・チャレンジャーは、「9月のこの時期に多数の季節雇用が発表されなかった事はありません。今年の季節雇用の不確定さ、及び雇用数減少を示唆しています」と述べている。

ただ、この調査は、全ての小売業を網羅しておらず、スーパーマーケットのクローガーやバス&ボディー・ワークスなどは対象会社に含まれておらず、クローガーは、今年のホリデーに数千人を雇用すると発表している。近日中に改定されるレポートには、クローガーも含められるそうである。

先日2023年度第2四半期の業績を発表したクローガーは、投資家とのコンフェレンスで、CEOのロドニー・マクマレンが消費者の状況についてもコメントしている。同社の富裕層の常連客は、フレッシュなど商品の品質とバリューを求めており、クローガーのプリミアム・ブランドをより多く購入、彼らには利便性も含め最高のサービスの提供を心掛けている。しかし、価格訴求の強い世帯顧客は、小型の包装、低価格商品を求めており、買上点数も減っている。また食費保護のSNAPの減額なども影響している。クローガーでは、安いオープニング価格をもつ「スマート・ウェイ」を販促している。グローサリー配達の利用は、富裕層に偏っているため、市場がもう少し回復するまで、大型のカスタマー・フルフィルメント・センターの新規開発は、一時保留する。今後に関しては、今年末までにインフレーションは1%から2%に落ち着くと予測され、売上の成長率も低いものになると述べている。