先月末にウォール・ストリート・ジャーナルが報じた、ライト・エイドの倒産申請が現実化している。同社は債権者と条件交渉を行なっているそうで、2,100箇所以上ある店舗の400ヵ所から500ヵ所を売却するか、債権者に引き渡す条件が提示されている。同社の債権者は、さらに多くの店舗の閉鎖を求めており、話し合いが進められている。ライト・エイドは債務額が33億ドルに上り、オピオイドに関する賠償問題もある。また多くの店舗は長期のリースに縛られており、倒産申請が唯一の手段になってきている。同社の魅力あるPBMビジネスであるエリクサーも売却が模索されている。ライト・エイドの選択肢はほとんど無くなってきているのである。WSJ
ドラッグ・ストア業界は変革期に入っている。大手のウォルグリーンズは、ヘルスケアと薬局のバランスに苦慮しており、PBMと健康保険を傘下に持つCVSヘルスは、これまでのPBM顧客が離れており、薬局では組織盗難の急増、薬剤師は増え続ける作業で、カンサス・シティーの店舗ではストライキに入るなど様々な問題を抱えている。小売業界のオムニチャネル化による競争激化だけでなく、調剤販売の複雑な構造の問題もある。アメリカにある45,000ほどの薬局の85%ほどはチェーンで占められており、消費者の生活に深い関係を持っている。ヘルスケアにフォーカスするだけでなく、地域に密着した生き方があるような気がするが・・・