11月 16, 2023 ディスカウント・ストア 流通業 0

ウォルマートは、10月31日で終わった2024年度第3四半期の業績を発表した。

ウォルマート2024年度第3四半期前年比増減
総売上$159,439+5.3%
総収入(会員費、雑収入含む)$160,804+5.2%
営業利益$6,202+130.1%
純利益$453*前年は赤字
1株あたり利益$0.17*前年は赤字
事業部門別
ウォルマートUS
総売上$109,419+4.4%
営業利益$4,981-2.2%
ウォルマート国際
総売上$28,022+10.8%
営業利益$1,117+29.7%
サムズ・クラブ
総売上$21,998+2.8%
営業利益593+5.5%
単位:100万ドル(1株あたり利益を除く)

ウォルマートUSの既存店売上は、ガソリン販売を除いて4.9%増加、うち客数は3.4%、客単価は1.5%それぞれ増加、電子コマースは24%増加し、既存店売上に3%ほど寄与した。ウォルマート・コネクトの広告収入は26%増加した。

サムズ・クラブの既存店売上は、ガソリン販売を除いて3.8%増加、うち客数は4.0%増加、客単価は0.2%減少した。電子コマースは16%増加した。会員収入は7.2%増加、サムズ・クラブMAPの広告主数が記録となり収入は27%増加した。

2024年度全体では、総収入で5.0%から5.5%の増加、営業利益で7.0%から7.5%増加、調整後1株あたりの利益で$6.40から$6.48に上方修正している。設備投資は、前年と同じか多少増えると予測している。

同社CEOのダグ・マクミランは、全ての事業部門で力強い収入の増加を得て、ホリデー・シーズンの前触れとなりました。今年の感謝祭の食費は昨年より下がっており、ファッション、玩具、家電、季節の飾り付けなどを、ホリデーの特別な時期に、魅力のある売価で奉仕しています。在庫は適正で、顧客の求めるどの様な方法でも奉仕する用意ができています。」と述べている。

一方、投資家とのコンフェレンスでは、食品など一部のデフレーションに触れ、売上増加に圧迫があるとコメントしている。またCFOのジョン・デービッド・レイニーは、「10月後半は消費の衰えを記録しました。11月に入り、ホリデーの販促で持ち直しています。」と述べている。結果、株価は13日に最高値の記録を塗り替えたばかりだが、この発表後8%以上下げている。昨日のターゲットの株価の動きと反対だが、ウォルマートの場合、成長期待が大き過ぎると思われる。また、グローサリーの売上比率が半分以上あるため、デフレーションの売上に対する影響が大きいと予測されているのだろう。または、年末を前に、利益確定のための株式売却もあるかもしれない。