12月 5, 2023 ドラッグ・ストア 流通業 経済 0

アメリカの処方薬の売価は、業界の複雑な流通によって、わかりにくく調剤保険の有無や、ブランド薬か後発剤かなどによっても変わる。最近では、調剤購入で割引を提供するマーク・キューバンのコストプラス・ドラッググッドRXなどのサービスも増えている。ただ、これらのサービスを利用すると、原則として現金払いとなり、加入している健康保険などは利用できない。CVSヘルス傘下の9,500箇所ほどの小売薬局は、姉妹会社であるファーマシー・ベネフィット・マネージメントのケアマークが管理しており、保険を持つ患者の個人負担額などを決めていた。しかし、最近小売薬局の利益率下がってきており、安定させるために、新しい小売価格体系を導入するとウォール・ストリート・ジャーナルが報じている。これは仕入れコストに限られた値入れと処方料を加えた額を小売価格とするやり方となり、薬剤によって価格が上がる場合と下がる場合があるが、大部分は下がると同社は述べている。新しいプログラムは「コストバンテージ」と呼ばれ、2024年の前半から導入されその後拡大される。価格は割引販売サービスの価格と同程度となり、現金払いの顧客に提供される。2025年からはPBM経由の企業や健康保険会社の保険にも適用される計画で、国の保険であるメディケアに対しても将来的な適用が検討されている。

調剤価格に関しては、議会でも論争されており、少しずつ透明性の高い価格帯系に向かっている。ただ、薬剤会社のリベートや薬剤の需給によって、通常の商品のように、購買量によって簡単に仕入れ価格が決まる訳ではなく、卸などの中間流通が必要となる薬剤も少なくない。最近需要が急増しているGLP1(ダイエット用)なども、保険が適用されないと個人負担額が相当増えるため、企業や健康保険会社で全体のバランスを考えそれぞれの調剤の個人負担額を調整している場合もある。詳しくは、調剤業界を専門にコンサルティングしているドラッグ・チャネルを参照ください。

労働省労働統計局は、10月末の求人数が61.7万人減って870万人になったたと発表した。求人率は0.3%下がり5.3%だった。これは前年比では1.1%下がっている。10月全体の雇用数は590万人、離職数は560万人で、前月からあまり変わっていない。離職者のうち辞任は360万人、解雇が160万人で、これも前月からあまり変わっていない。

多少求人数が減っているが、景気後退を示しているのではなく、一時求人が加熱した状態の調整と見られる。インフレーションの沈静化によって、金利の引き下げ期待が増している。