9月 9, 2021 ディスカウント・ストア 流通業 0

ウォルマートは、過去20年ほど支払われてきた、数十万人の時給社員に対する四半期毎のボーナス(MyShare)を、2022年度末となる来年1月31日で廃止、代わりとして基本時給を引き上げると社員宛のメモで知らせている。同社広報担当者によると、ほとんどの時給社員にとって、基本時給が最も重要で、基本時給の引き上げは収入を安定させると述べている。ウォルマートの業績を反映したボーナス制度の歴史は長く、社員に会社の一部を所有しているという意識を持たせるため、店舗の業績によって支払われる年次ボーナスを、創業者であるサム・ウォルトンが始めた。1971年には、プロフィット・シェアリングとして会社の株式を全社員に毎年与える制度となり、1979年からは、店舗のロス(盗難やシュリンク)を減らすため、年次ボーナスも導入した。このプログラムは2010年に廃止され、その代わりとして四半期毎のボーナスやベネフィットが導入された。最近になり、小売業界で最低時給を上げる企業が増えており、ウォルマートも最低時給の引き上げと共に、無料の大学教育、職場でのトレーニングなどのベネフィットを提供している。先週も時給の引き上げを行い、平均時給は$16.40になると発表している。WSJ

小売業界のボーナスは、業績に比例して支払われる場合が多く、営業社員には売上の歩合を支払う企業も少なくない。百貨店のノードストロムの社員の資質の高さはこれが要因だとも言われている。倒産した家電小売のサーキット・シティーも歩合制を持っていたが、それを廃止した事で最終的に倒産に至った。一方、ディスカウント・ストアなどセルフサービスの店舗では歩合制は取られておらず、店舗の売上、出欠、ロス率、経費率などの目標達成率でボーナスを支給している。時給社員の場合、自分たちの努力が直接ボーナスに反映される割合が低く、基本給の引き上げの方が効果が高いのかも知れない。ウォルマートも、マネージャー以上の社員に対するボーナスは継続される。